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冬タイヤは「溝が半分」で終わりです|夏タイヤの1.6mmとは基準が違います【2026年9月】

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この記事の要点

  1. 冬タイヤは残り溝が新品時の50%未満になると、冬用としては使えません。夏タイヤの1.6mmとは別の基準で、この50%を条文に書いている県もあります
  2. 見分けるのは側面の「⇧」印が指す先のプラットホーム。年数の目安は3〜5シーズンで、溝が残っていてもゴムは硬くなります
  3. 積雪・凍結路の滑り止めは沖縄県を除いて義務。さらに大雪のときはスタッドレスでも通れない区間があります(四輪駆動も同じ)

結論:冬タイヤは「溝が半分」で終わりです

まだ溝があるから大丈夫、が通じないのが冬タイヤです。夏タイヤとは見る基準がそもそも違います。

積雪路及び凍結路走行の場合は、冬用タイヤの残り溝深さが新品時の50%以上あることを確認してください。(接地部にプラットホームが設けられているタイヤの場合は、これが露出しているか否かで判断して下さい。)溝深さが50%未満のタイヤは冬用タイヤとしては使用しないでください。

出典:日本自動車タイヤ協会「冬道走行とタイヤ」(2026年9月5日に確認)
使用限度見るもの
夏タイヤ残り溝 1.6mmスリップサイン
冬タイヤ(積雪路・凍結路)新品時の50%プラットホーム

夏タイヤの1.6mmは、溝がほぼ無くなるまでという意味です。冬タイヤはその手前、半分で終わります。

まだ半分も残ってるのに、もう使えないんですか?

雪と氷の上ではそうなんです。溝の深さがそのまま効きにつながるので、浅くなると雪をつかめなくなって。

プラットホームの見かた

側面の「⇧」印を探して、その先の溝を見ます。しゃがむだけです。

タイヤ側面の「⇧」印がある部分にプラットホームが設けられており、この磨耗限界マークが地面に接した状態になったら交換が必要です

出典:JAF「スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」(2026年9月5日に確認)

手順は3つだけです。

  1. タイヤの側面に「⇧」の印を探す
  2. その印が指している先の、接地面の溝を見る
  3. 溝の底に一段高くなったところがあり、それがまわりと同じ高さになっていたら終わり

スリップサインとは別の場所にあります。スリップサインだけ見て「まだある」と判断すると、冬用としては終わっているタイヤで冬を越すことになります。

印は側面の何か所かに付いています。 1か所だけ見て終わりにせず、ぐるりと見てください。

年数の目安は3〜5シーズン

冬タイヤは溝だけでなく、ゴムの柔らかさでも効きます。だから年数を見ます。

スタッドレスタイヤは一般的には3シーズンから5シーズンは使用できるといわれています

スタッドレスタイヤの特徴である、柔らかいゴムを硬化させないこと

出典:JAF「スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」(同じページ・2026年9月5日に確認)

数字の条件JAFは使用環境によって摩耗や劣化が変わるとも書いています。年数だけで決めず、毎シーズン、プラットホームが出ていないかを確かめてください。

溝が残っていても、ゴムが硬くなれば効きは落ちます。

タイヤは「まとまって出ていく費用」です

車の維持費のうち、税金や自賠責は毎年ほぼ同じ額です。タイヤは違います。 数年に一度、4本まとめて出ていきます。

夏タイヤと冬タイヤを両方持つなら、その分だけ回数も増えます。

車の維持費は年間いくら?では、決まっている額と人によって変わる額を分けました。タイヤは後者の代表です。

保管でゴムを守る

融雪剤を落として乾かしてからしまう。これだけで次のシーズンの効きが変わります。

JAFが挙げている保管のしかたです。

やること理由
融雪剤・泥・油脂を水洗いで落とす付いたままだとゴムを傷めます
直射日光が当たらない場所へ温度変化の少ない、通気性の良いところ
平積みなら空気圧を指定の半分程度にゴムへの負担を減らします
ホイールが無いならラックに立てかけて積むと重みで変形します

出典:JAF「スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」(2026年9月5日に確認)

整備の現場から

融雪剤を落とさずにしまうのが、いちばんもったいない失敗です。ひと冬走った直後は、見た目より汚れています。水で流して、しっかり乾かしてからしまってください。

住んでいる場所で、決まりが違います

積雪・凍結した道での滑り止めは、沖縄県を除く全都道府県で義務です。守らないと反則金の対象になります。

積雪又は凍結した路面では、冬用タイヤの装着等いわゆる防滑措置の義務が都道府県道路交通法施行細則又は道路交通規則(運転者の遵守事項)によって規定されています。(沖縄県を除く)

違反行為は、反則金の適用となります。(大型:7千円、普通:6千円、自動二輪:6千円、原付車:5千円)

出典:日本自動車タイヤ協会「冬道走行とタイヤ」(2026年9月12日に確認・協会の掲載は2026年8月現在)

そして条文の中身が、県ごとに違います。大きく3つに分かれます。

違うところ例
全車輪か、駆動輪だけか北海道・青森・秋田・山形・福島・石川・福井・兵庫・鳥取・広島などは全車輪と書いています
溝の減り方が条文に入っているか岩手・宮城・秋田・山形・福島・石川・福井・兵庫・鳥取・広島は「接地面の突出部が50パーセント以上摩耗していないもの」と条文に書いています
凍結路の扱い京都府は「スノータイヤ(凍結している道路を除く)」。凍結路ではスノータイヤを滑り止めとして挙げていません

地域の条件上の表は違いの例です。お住まいの地域と、走る先の地域の両方の条文をご確認ください。全文は上の日本自動車タイヤ協会のページに都道府県別で載っています。

「全車輪」と書いている県の条文は、冬用タイヤで滑り止めをするなら全車輪に付けるよう求めています(チェーンを付ける道も並べて書かれています)。

もうひとつ大事なのは、表の2つ目です。この記事でここまで書いてきた「溝が半分」という基準が、いくつかの県では条文そのものに書かれています。

積雪し、又は凍結している道路において、自動車若しくは原動機付自転車を運転するときは、スノータイヤを全車輪に装着し、又はタイヤ・チェーンを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること。

出典:北海道 道路交通法施行細則 第12条第2号(日本自動車タイヤ協会の掲載より・2026年9月12日に確認)

冬タイヤでも通れない道があります

大雪のとき、チェーンを着けていない車は通さないという規制がかかることがあります。スタッドレスでは通れません。

今回のチェーン規制では、スタッドレスタイヤを着けていても、タイヤチェーンをしていない自動車はチェーン規制中に通ることはできません。

出典:国土交通省「チェーン規制について」(2026年9月12日に確認)

四輪駆動でも同じです。

大雪の時の峠などでは、4WD車両は重量が大きいため、下り坂で急ブレーキをかけた時に、止まるまでの距離が長くなることから、チェーン規制中はタイヤチェーンを着けていないと通ることはできません。

出典:同じページ(2026年9月12日に確認)

チェーンの種類にも決まりがあります。

チェーン規制中に通ることのできるタイヤチェーンは、自動車用品店などで販売されているものであれば問題ありません。ただし、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプのものではチェーン規制中に通ることはできません。

出典:同じページ(2026年9月12日に確認)

いつ・どこでこの規制がかかるのは「大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるとき」で、場所もあらかじめ決められた区間です(直轄国道6か所・高速道路7か所/2026年9月12日に国土交通省のページで確認)。毎年の雪で必ずかかるものではありません。

チェーンを着けたときの速度も決まっています。

チェーンの種類積雪路・凍結路での速度
金属チェーン30km/h以下
非金属チェーン50km/h以下

出典:日本自動車タイヤ協会「冬道走行とタイヤ」(2026年9月12日に確認)。チェーンは駆動輪、または自動車メーカーが指定する位置に付けます。

オールシーズンタイヤは「冬タイヤの代わり」とは限りません

商品ごとに、どの性能に重点を置いているかが違います。

オールシーズンタイヤは、様々な気象条件/路面条件に幅広く対応するため、多様な性能を持たせて汎用性を高めたタイヤですが、どの部分の性能に重点を置いているかは商品毎に異なります。

オールシーズンタイヤを使用する際は、各タイヤメーカーのホームページやカタログ等を確認し、使用目的に合致した商品を選択して下さい。

出典:日本自動車タイヤ協会「冬道走行とタイヤ」(2026年9月12日に確認)

確かめていないことオールシーズンタイヤが、お住まいの地域の条文でいう「滑り止めの性能を有するタイヤ」に当たるかどうかは、この記事では判定していません。商品ごとに違ううえ、条文の書き方も県ごとに違うためです。メーカーの案内と、地域の条文の両方をご確認ください。

いつ履き替えるか

雪の予報ではなく、気温で決めるのがいちばん近いと思います。

整備の現場から

慌てるのは初雪の予報が出た日です。その日から数日は、どこの店も予約で埋まります。早めに動く人は、雪の予報を待ちません。朝の冷え込みが続くようになったら、そこで替えています。現場で見てきた範囲の話で、統計ではありません。

国土交通省中部地方整備局は、冬タイヤの特徴をこう説明しています。

スタッドレスタイヤのゴムは、低温でも路面にピッタリと密着する特殊なゴムを使用しています

スタッドレスタイヤは、積雪路・凍結路面性能を重視していますので乾燥路及び湿潤路で使用する場合は、急発進、急制動、急旋回を避け、安全運転を心がけてください

出典:国土交通省 中部地方整備局 三重河川国道事務所「スタッドレスタイヤの機能」(2026年9月5日に確認)

早く履くのも、遅くまで履き続けるのも、いいことではありません。

今日できること

物置の冬タイヤを1本出して、側面の「⇧」印を探すところからです。

① 物置の冬タイヤを1本、出してくる

側面の「⇧」印を探して、その先の溝を見てください。しゃがむだけです。

② プラットホームが出ていないか確かめる

出ていたら、雪道用としては終わりです。買う店の予約は、混む前のほうが取れます。

③ 何シーズン目かを数える

3〜5シーズンが目安です。溝が残っていても、ゴムは硬くなります。

④ しまう前に洗う習慣にする

融雪剤を落として、乾かしてから。次のシーズンの効きが変わります。

⑤ 夏タイヤも一緒に見る

見る基準が違うだけで、どちらも消耗品です。夏タイヤの見かたは安いタイヤは危ない?にまとめました。

⑥ お住まいの地域の条文を1回だけ読む

日本自動車タイヤ協会のページに都道府県別で全文が載っています。見るのは「全車輪」と書いてあるかの一点です。書いてあれば、2本だけの交換では足りません。

⑦ チェーンを一度、着けてみる

初めて着けるのが吹雪の路肩、というのがいちばんつらい形です。晴れた日に駐車場で1回やっておくと、手順と置き場所を覚えられます。

冬用に別のホイールを用意する場合は、ホイールを替える前の計算で外側への動きと外径の差を確かめてください。純正とは別のホイールにするなら、ナットも別に用意します。理由はホイールナットは純正のまま使えないことがありますにまとめました。

この記事の情報について

公開情報から引いた部分

整備士としての見立て(記事の中では「整備の現場から」と付けてあります)

  • 初雪の予報が出た日から予約が埋まること、早めに動く人は気温で判断していること。現場で見てきた範囲の話で、統計ではありません

確かめていないこと

  • タイヤの価格と交換工賃。サイズと銘柄で変わるため、金額は書いていません
  • お住まいの地域の条文が、個別の商品や状況に当てはまるかどうかの判定。条文は引用しましたが、あてはめは各自でご確認ください
  • オールシーズンタイヤが各県の条文でいう「滑り止めの性能を有するタイヤ」に当たるかどうか。商品ごとに違い、条文の書き方も県ごとに違うため判定していません
  • チェーン規制の区間は年によって見直されることがあります。走る前に国土交通省と各道路管理者の案内をご確認ください
  • 銘柄ごとの性能の差。この記事は使用限度と保管の話までです

よくある質問

冬タイヤはどこまで使えますか?

日本自動車タイヤ協会は「積雪路及び凍結路走行の場合は、冬用タイヤの残り溝深さが新品時の50%以上あることを確認してください」「溝深さが50%未満のタイヤは冬用タイヤとしては使用しないでください」としています。夏タイヤの1.6mm(スリップサイン)とは別の基準です。

50%かどうかは、どこを見れば分かりますか?

プラットホームという印で分かります。JAFは「タイヤ側面の『⇧』印がある部分にプラットホームが設けられており、この磨耗限界マークが地面に接した状態になったら交換が必要」と説明しています。日本自動車タイヤ協会も「接地部にプラットホームが設けられているタイヤの場合は、これが露出しているか否かで判断して下さい」としています。

スタッドレスタイヤは何年使えますか?

JAFは「一般的には3シーズンから5シーズンは使用できるといわれています」としています。ただし使用環境によって摩耗や劣化が変わるとも書かれています。年数だけでなく、プラットホームが出ていないかを毎シーズン確かめてください。

保管でタイヤの持ちは変わりますか?

変わります。JAFは保管の目的を「スタッドレスタイヤの特徴である、柔らかいゴムを硬化させないこと」と説明しています。融雪剤や泥、油脂を水洗いして落とし、直射日光が当たらない温度変化の少ない通気性の良いところで保管します。平積みするときは空気圧を指定の半分程度に下げておくのがよいとされています。

スタッドレスを履いていれば、どこでも走れますか?

走れない場合があります。国土交通省は「スタッドレスタイヤを着けていても、タイヤチェーンをしていない自動車はチェーン規制中に通ることはできません」としています。四輪駆動でも同じで、チェーン規制中はチェーンが要ります。かかるのは大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪のときで、場所もあらかじめ決められた区間です。

冬タイヤを履かないと違反になりますか?

積雪または凍結した道路では、沖縄県を除く全都道府県で滑り止めの措置が義務づけられており、違反は反則金の対象です。日本自動車タイヤ協会は普通車6千円、大型7千円、自動二輪6千円、原付5千円としています。条文の書き方は県ごとに違い、北海道や兵庫県などは全車輪への装着を求めています。

スタッドレスを2本だけ替えてもいいですか?

県によっては足りません。北海道・青森・秋田・山形・福島・石川・福井・兵庫・鳥取・広島などの条文は、雪路用タイヤを使う場合は全車輪に付けることを求めています。お住まいの地域と走る先の地域の両方の条文をご確認ください。全文は日本自動車タイヤ協会のページに都道府県別で載っています。

オールシーズンタイヤは冬タイヤの代わりになりますか?

商品によります。日本自動車タイヤ協会は「どの部分の性能に重点を置いているかは商品毎に異なります」として、各タイヤメーカーのホームページやカタログ等で確認するよう案内しています。地域の条文がいう滑り止めの性能を有するタイヤに当たるかどうかも、商品と県の条文の両方を確認する必要があります。

冬タイヤのまま夏を走ってもいいですか?

法律上の使用限度である1.6mmを超えていれば走れますが、国土交通省中部地方整備局は「スタッドレスタイヤは、積雪路・凍結路面性能を重視していますので乾燥路及び湿潤路で使用する場合は、急発進、急制動、急旋回を避け、安全運転を心がけてください」と案内しています。

この記事の内容は2026年9月12日に公式の情報で確認したものです。制度や各社の案内は変わることがあります。また、車種や状況によって扱いが異なる場合があります。判断される前に、公式の案内やお車の取扱説明書で最新の内容をご確認ください。