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自賠責保険料、2026年11月から値上げ|乗用車は910円、軽は1,120円【2026年9月】

この記事の要点

  1. 自賠責保険料は、保険期間が2026年11月1日以降に始まる契約から上がります。24か月で乗用車は910円、軽は1,120円です
  2. 決め手は払う日でも車検の日でもなく、保険が始まる日です。車検のときの自賠責は前回の続きから入るので、いまの自賠責が11月以降に切れるなら、10月に車検を受けても新しい料金です
  3. 値上げは13年ぶりです。それでも18,560円は、2023年度より前のどの時期よりも安い額です

結論:24か月で乗用車は910円、軽は1,120円上がります

上げ幅は1,000円前後です。11月からは、軽のほうが乗用車より高くなります。

車と期間いま11月から差
乗用車 24か月17,650円18,560円+910円
軽 24か月17,540円18,660円+1,120円
乗用車 25か月18,160円19,070円+910円
軽 25か月18,040円19,170円+1,130円

表の「乗用車」は料率表の自家用乗用自動車、「軽」は軽自動車(検査対象車)です。自賠責の期間は、日本損害保険協会によると「車検期間を充足するように設定」します(例として、車検期間3年の新規検査なら36か月または37か月)。

出典:損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」。いまの額は2023年1月18日届出の表、11月からの額は2026年4月30日届出の表(どちらも2026年9月14日に確認)

地域の条件この額は離島以外の地域(沖縄県を除く)のものです。離島と沖縄県は、別の表で額が違います。

いまは軽のほうが110円安いのですが、11月からは軽のほうが100円高くなります。去年と見積もりの額が違っても、この改定の分です。

いつから:「保険が始まる日」で決まります

払った日でも、車検を受けた日でもありません。

本表の基準料率は2026年11月1日以降に保険期間の始期を有する保険契約に適用されます。

出典:損害保険料率算出機構「2026年4月30日金融庁長官への届出 届出のご案内」(2026年9月14日に確認)

「始期」は、保険期間が始まる日のことです。10月に申し込んでも、始まる日が11月1日以降なら新しい料金です。

この改定は、2026年5月21日に適合性の審査が終わっています。届け出ただけの段階ではありません。

出典:同じページの「2026年4月30日金融庁長官への届出(2026年5月21日適合性審査終了)」の表記(2026年9月14日に確認)

11月より前に車検を受けたら、上がる前の料金になる?

車検を受ける日ではなく、いまの自賠責が切れる日しだいです。

正直に書きます。公式の資料には、この答えが書かれていませんでした。答えが出たのは、整備の現場のやり方からです。順に見ていきます。

車検は、満了日の2か月前から受けられます

2025年4月から、車検を受けられる期間が延びました。

「有効期間満了日の2か月前から満了日までの間」に受検しても、残存する有効期間が失われないこととしました。また、自賠責保険の有効期間もこれに整合させるため自動車損害賠償保障法施行規則を改正しました。

出典:国土交通省「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(令和6年6月25日発表・2026年9月14日に確認)

早く受けても、次の満了日は前にずれません。そして自賠責の規則も合わせて変えたと書いてあります。

省令が決めているのは「終わりの日」だけでした

では、自賠責の規則は何を変えたのか。改正の概要には、こうあります。

保険会社(組合)に対し、自動車損害賠償責任保険(共済)に係る保険期間(共済期間)の末日がその申込みの日から起算して、これから検査を受け、記録されることとなる自動車検査証の有効期間に「一月」(離島に使用の本拠の位置を有する自動車について継続検査を受ける場合にあっては、「二月」)を加えた期間を経過する日より前の日までの契約の申込みについて、契約の締結義務を課しているところ、継続検査を受けるものにあってはこれを全国一律に「二月」とする。

出典:国土交通省「(概要)道路運送車両法施行規則及び自動車損害賠償保障法施行規則の一部を改正する省令について」(2026年9月14日に確認)

読むと、変えたのは保険期間の「末日」、つまり終わりの日の上限です。2か月早く車検を受けても、次の満了日まで届く長さの保険に入れるようにした、という中身です。

保険が始まる日をいつにするかは、書かれていません。

整備の現場では、前回の自賠責の続きから入ります

整備の現場から

車検を受けるときの自賠責は、前回の自賠責の続きから入ります。

原付は、ナンバーを取るために、その日のうちに入ります。新車は、登録する手前で入ります。

現場でのやり方で、公式の資料で確かめたものではありません。

だから、決め手は「いまの自賠責が切れる日」です

前回の続きから入るなら、新しい自賠責が始まるのは、いまの自賠責が切れるところからです。

いまの自賠責が切れる日10月に車検を受けたときの料率
11月1日より前いまの料率
11月1日より後11月からの料率

いまの自賠責が11月より後に切れる車は、10月に車検を受けても11月からの料金です。

この表の条件この表は、整備の現場のやり方(前回の続きから入る)に沿って作りました。公式の資料で、始まる日の決め方を書いたものは見つけられませんでした。切れる日がちょうど11月1日の前後の車は、お店で始まる日を確かめてください。

自賠責が切れる日は、車検証の満了日と同じとは限りません

自賠責の期間は、車検の期間より長めに取ることがあります。

自賠責保険の保険期間が、車検期間を充足するように設定します。例えば、自家用乗用車の新規検査(車検期間3年)の場合は、36か月または37か月の保険期間を設定します。

出典:日本損害保険協会「自賠責保険料」(2026年9月15日に確認)

3年の車検に37か月の自賠責なら、自賠責のほうが1か月長く続きます。見るのは車検証の満了日ではなく、いまの自賠責がいつまでかです。

分からなければ、見積もりのときにお店にこう聞いてください。

「いまの自賠責は、いつまでですか」

なぜ上がるのか:積立金が減り、人件費と物価が上がったから

これまで保険料を安くするために使ってきたお金が、減ってきました。

金融庁の審議会は、理由を2つ挙げています。

足下の滞留資金残高は減少(2022年度末:約7,240億円→2025年度末:約5,215億円)傾向にあり、現時点で純保険料を再計算すると、保険料水準を引き上げなければ、保険金支払額を将来賄えないこと。

「付加保険料」の一部である「社費(保険会社・共済における自賠責制度の事業運営費)」や「代理店手数料」についても、足元の賃金・物価の上昇の影響により、支出が増加傾向にあることから、現在の保険料水準では不足が生じていること。

出典:金融庁「第152回・第153回自動車損害賠償責任保険審議会の開催結果について」(2026年9月14日に確認)

「滞留資金」は、これまでの保険料の余りと、その運用益が積み上がったお金です。いまの料金は、そのお金を使って安くしてありました。

2023 年度に引下げとなった現行料率には過去契約から発生した滞留資金(収支余剰と運用益)の一部が充当されており、その結果として純保険料率の収支が均衡する水準より 3 割程度安く設定されています。

出典:損害保険料率算出機構「【自賠責保険】基準料率届出のご案内」(2026年9月14日に確認)

いまの料金は、本来の水準より3割ほど安く設定されていた、ということです。

それでも、2023年度より前のどの時期よりも安い

上がるのは13年ぶりで、その間に4回下がっています。

損害保険料率算出機構の資料にある、自家用乗用自動車(24か月)の料率の移り変わりです。

改定した年度改定後の額上げ下げ
2008年度22,470円下げ
2011年度24,950円上げ
2013年度27,840円上げ
2017年度25,830円下げ
2020年度21,550円下げ
2021年度20,010円下げ
2023年度17,650円下げ
2026年度18,560円上げ

出典:損害保険料率算出機構「【自賠責保険】基準料率届出のご案内」のグラフ「自家用乗用自動車の基準料率の変遷(24か月契約・離島および沖縄県を除く地域の場合)」から読み取り(2026年9月14日に確認)

前に上がったのは2013年度です。18,560円は、この表で2023年度より前のどの額よりも安い額です。

ただし、1,000円のために車検を急ぐ必要はありません

差は910円から1,130円です。しかも早めても、いまの自賠責が11月より後に切れるなら料金は同じです。

2か月前から受けられて、早く受けても次の満了日は前にずれません。

ただ、上で見たとおり、新しい自賠責は前回の続きから入ります。早く受けても、いまの自賠責が切れる日は変わりません。1,000円前後のために予定を動かす前に、いまの自賠責がいつまでかを確かめてください。

早く受ける理由として確かなのは、年度末の混雑を避けられることのほうです。国土交通省も、年度末を避けた受検を呼びかけています。

今日できること

いまの自賠責がいつまでかを確かめるところからです。

① いまの自賠責がいつまでかを確かめる

車検証の満了日と同じとは限りません。11月1日より後に切れるなら、次の自賠責は11月からの料金です。

② 見積もりの自賠責の欄を見る

期間が24か月か25か月かと、額を見てください。上の表のどの行かが分かります。

③ 分からなければ「いまの自賠責は、いつまでですか」と聞く

車検を頼むお店なら分かります。11月1日より前か後かで、料金表のどちらの列かが決まります。

④ 車検の費用全体も見ておく

自賠責は法定費用の一部です。重量税と検査手数料を含めた全体は車検の法定費用はいくら?にまとめました。

自賠責とは別に入る任意保険は、今回の改定とは関係ありません。任意保険の等級の話は保険を使うか、自腹で直すかにまとめました。

この記事の情報について

整備士としての見立て(記事の中では「整備の現場から」と付けてあります)

  • 車検を受けるときの自賠責は、前回の自賠責の続きから入ること
  • 原付はナンバーを取るためにその日のうちに入り、新車は登録する手前で入ること
  • どちらも現場でのやり方で、公式の資料で確かめたものではありません

公開情報から引いた部分

2026年9月14日に、料率表と資料を1つずつ開いて確かめました。(日本損害保険協会の引用は2026年9月15日に確認)

確かめていないこと

  • 新しい自賠責の始まる日の決め方を書いた公式の資料。見つけられませんでした。この記事の「前回の続きから入る」は整備の現場のやり方です。切れる日がちょうど11月1日の前後の車は、お店で確かめてください
  • 離島と沖縄県の額。別の表になるため、この記事には載せていません
  • 軽自動車の上げ幅が乗用車より大きい理由。資料の中で、車種ごとの理由までは確かめていません

よくある質問

自賠責保険料は2026年11月からいくら上がりますか?

離島と沖縄県を除く地域で、24か月契約の場合、自家用乗用自動車が17,650円から18,560円へ910円、軽自動車(検査対象車)が17,540円から18,660円へ1,120円上がります。25か月契約では自家用乗用自動車が18,160円から19,070円、軽自動車が18,040円から19,170円です。どれも損害保険料率算出機構の料率表で確認した額です。

いつの契約から新しい料金になりますか?

保険期間が2026年11月1日以降に始まる契約からです。損害保険料率算出機構は「本表の基準料率は2026年11月1日以降に保険期間の始期を有する保険契約に適用されます」としています。払った日や車検を受けた日ではなく、保険が始まる日で決まります。

11月より前に車検を受ければ、値上げ前の料金になりますか?

いまの自賠責が切れる日しだいです。くるみちの整備士によると、車検を受けるときの自賠責は前回の自賠責の続きから入ります。そのため、いまの自賠責が11月1日より後に切れる車は、10月に車検を受けても新しい自賠責は11月以降に始まり、新しい料金になります。公式の資料には始まる日の決め方が書かれていなかったため、これは整備の現場のやり方です。自賠責の期間は車検の期間より長めに取ることがあるので、車検証の満了日ではなく、いまの自賠責がいつまでかを確かめてください。

なぜ自賠責保険料が上がるのですか?

金融庁の審議会の資料では、主に2つの理由が挙げられています。1つは、これまで保険料を安くするために使ってきた積立金(滞留資金)が、2022年度末の約7,240億円から2025年度末には約5,215億円に減ったこと。もう1つは、賃金や物価の上昇で、保険会社の事業運営費や代理店手数料の支出が増えていることです。

値上げ後の自賠責保険料は、昔と比べて高いのですか?

昔より安い水準です。損害保険料率算出機構の資料では、自家用乗用自動車の24か月契約は、2013年度の改定で27,840円でした。その後2017年度・2020年度・2021年度・2023年度と4回下がって17,650円になり、2026年度の改定で18,560円になります。18,560円は、2023年度より前のどの時期よりも安い額です。

この記事の金額・条件は2026年9月14日に公式サイトで確認したものです。制度の改定や各社の都合で変わります。お申し込みやお手続きの前に、公式サイトや契約書で最新の内容を必ずご確認ください。