ホイールナットは純正のまま使えないことがあります|社外ホイール・冬タイヤに替える前に【2026年9月】

この記事の要点
- 純正のナットは、純正のホイールでしか使えないことがあります。冬タイヤ用に別のホイールを用意するなら、ナットも別に用意します
- 合わないナットは、走行中にゆるんでタイヤが外れるおそれがあります。ホイールを傷めることもあります
- 締める力は車ごとに取扱説明書に書いてあります。対角線の順に、何回かに分けて締めます
結論:ホイールを替えるなら、ナットも別に用意します
純正のナットが、別のホイールにそのまま合うとは限りません。
冬タイヤ用に、純正とは別のホイールを用意することがあります。そのときは、ナットも一緒に考える必要があります。
純正のナットには、純正のホイールでしか使えないものがあります。ホイールを替えるなら、ナットは別に用意したほうがいいです。
現場で見てきた範囲の話で、統計ではありません。
取扱説明書にも、同じことが書いてある車があります。
アルミ ホイール装着車は、ダイハツ純正アルミ ホイール専用品以外のナットは使用しないでください。走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れるおそれがあり危険です。
車種の条件引用したのはダイハツ タントの2018年12月の取扱説明書です。ほかの車種・ほかの年式に同じ書き方があるかは、それぞれの取扱説明書でご確認ください。
同じ説明書は、ホイールとナットを替えるときの考え方も書いています。
ホイール、ホイール取り付けナットを交換するときは、この車専用以外の物を装着しないでください。性能や機能に支障をきたし、安全な走行ができなくなります。
ホンダ N-BOXの取扱説明書にも、ホイールについてこうあります。
ホイールの仕様が純正ホイールと同一のものか確認してください。
合わないと、ゆるんでタイヤが外れることがあります
走行中にゆるんで、タイヤが外れるおそれがあります。
合わないナットを使うと、ゆるんでタイヤが外れることがあります。ホイールを傷めることもあります。
現場で見てきた範囲の話で、統計ではありません。
上のタントの説明書も「走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れるおそれがあり危険です」と書いています。
ナットだけでなく、取り付ける面の汚れでも同じことが起きると書かれています。
タイヤを取り付けるときに、ホイールの取り付け部やホイール裏側の取り付け面がほこりなどで汚れていると、走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れるおそれがあり危険です。
締める力と順番は、取扱説明書に書いてあります
力いっぱい締めればよい、ではありません。車ごとに決まった力があります。
無理に締め付けてしまうとボルトが破損してしまう場合があるので、クルマの取扱説明書に記載されている規定のトルク(締め付ける力)で増し締めします。
締めすぎても、ボルトが壊れることがあります。
どれくらいの力かは、取扱説明書のタイヤやホイールの交換について書いたページに、数字で書いてあります。
| 車種 | 取扱説明書に書かれた締め付けトルク |
|---|---|
| ホンダ N-BOX(2012年版・30TY0600) | 108 N・m(11 kgf・m) |
| ホンダ N-BOX(2017年版・30TTAG00) | 108 N・m(11 kgf・m) |
車種の条件この数字はN-BOXの取扱説明書に書かれたものです。ほかの車は、それぞれの取扱説明書の数字を使ってください。
締める順番も書かれています。
ナットのテーパー部がホイールのシート部に軽くあたるまで、ナットを右に回して仮締めします。
タイヤが地面につくまで車体をおろし、ホイール ナットを均等に対角線の順にホイール ナット レンチで 2、3 度にわたり十分締め付けます。
ナットの座面の形は、テーパー・球面・平面の3種類です。
対角線の順に、均等に、何回かに分けて締めます。JAFも、仮締めを「2回から3回に分けて」行うよう案内しています。
締め直しの目安は1万キロ
雪国のように季節ごとにタイヤを替えるなら、そのたびに付け外しをします。
締め直しは、1万キロが目安です。雪国は季節ごとにタイヤを替えるので、そこまで気になりません。
現場で見てきた範囲の話で、統計ではありません。
この目安の条件1万キロは整備の現場の目安で、公的な基準ではありません。車の取扱説明書に指定があれば、そちらに従ってください。
ただし、自分で締めるなら道具が要ります
決まった力で締めるには、専用の工具が要ります。
力を数字で合わせられるトルクレンチという工具です。
トルクレンチがない場合は、本締め後、できるだけ早くガソリンスタンドや修理工場などで規定のトルクで本締めをしてもらうか、不安が残る場合はJAFに連絡してください。
自分で替えたあとは、ガソリンスタンドや整備工場で締め具合を見てもらうという手があります。
今日できること
いま付いているホイールが純正かどうかを確かめるところからです。
① いまのホイールが純正か、別に買ったものかを確かめる
冬タイヤ用に別のホイールがあるなら、そのナットが何用かも見ておきます。
② 取扱説明書のタイヤ交換のページを開く
締め付けトルクの数字が書いてあります。ナットについての注意が書かれている車もあります。スマホで写真を撮っておくと、交換のときにすぐ見られます。
③ ホイールを買うときは、ナットも一緒に考える
ホイールの説明に、合うナットが書かれていることがあります。分からなければ、買う店で「この車に付けるナットはどれですか」と聞いてください。
④ サイズとはみ出しも確かめる
ホイールを替えると、タイヤが外側へ動くことがあります。ホイールを替える前の計算で、外側へ何mm動くか・タイヤの外径が何mm変わるかを出せます。冬タイヤそのものの見かたは冬タイヤは「溝が半分」で終わりですにまとめました。
この記事の情報について
整備士としての見立て(記事の中では「整備の現場から」と付けてあります)
- 純正のナットには純正のホイールでしか使えないものがあり、ホイールを替えるならナットは別に用意したほうがいいこと
- 合わないナットはゆるんでタイヤが外れることがあり、ホイールを傷めることもあること
- 締め直しは1万キロが目安で、雪国は季節ごとにタイヤを替えるのでそこまで気にならないこと
- ナットの座面の形が、テーパー・球面・平面の3種類であること(取扱説明書で確かめられたのは「テーパー部」だけで、3種類であることは整備士が確認しました)
- どれも現場で見てきた範囲の話で、統計や公的な基準ではありません
公開情報から引いた部分(2026年9月14日に、取扱説明書のPDFを1冊ずつ開いて確かめました)
- 純正アルミホイール専用品以外のナットを使わないこと、ホイールとナットはこの車専用以外を付けないこと、取り付け面の汚れでナットがゆるむおそれ、ナットのテーパー部を当てて仮締めし対角線の順に2〜3度で締めること:ダイハツ タント 取扱説明書(2018年12月・01999-B2468) PDFの36・409・411・412ページ
- ホイールの仕様が純正と同一か確認すること、締め付けトルク108 N・m:ホンダ N-BOX 取扱説明書(30TTAG00) PDFの235ページ
- 締め付けトルク108 N・m:ホンダ N-BOX 取扱説明書(30TY0600) PDFの227ページ
- 規定のトルクで締めること、締めすぎるとボルトが破損する場合があること、仮締めを2〜3回に分けること、トルクレンチが無いときの対応:JAF「パンクしたときのタイヤの交換方法は?(応急用タイヤへの交換)」
確かめていないこと
- どの車・どのホイールが、どの座面の形か。車種ごとの対応は、この記事では確かめていません
- タント・N-BOX以外の車の取扱説明書の書き方と、締め付けトルクの数字
- 締め直しの時期について、公的な基準があるかどうか。国土交通省の資料で「交換後50〜100kmで増し締め」とあるものは大型トラックについての案内だったため、この記事には使っていません
よくある質問
社外ホイールに、純正のホイールナットは使えますか?
使えないことがあります。ダイハツ タント(2018年12月の取扱説明書)は「アルミ ホイール装着車は、ダイハツ純正アルミ ホイール専用品以外のナットは使用しないでください」としています。ホイールを替えるときは、そのホイールに合ったナットを別に用意してください。合うかどうかは、ホイールの説明と車の取扱説明書で確かめます。
ホイールナットが合わないと、どうなりますか?
走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れるおそれがあります。ダイハツ タントの取扱説明書は、純正アルミホイール専用品以外のナットについて「走行中にナットがゆるみ、タイヤが外れるおそれがあり危険です」と書いています。整備の現場では、ホイールを傷めることもあると見ています。
ホイールナットの締め付けトルクはいくつですか?
車によって違うので、取扱説明書で確かめてください。例として、ホンダ N-BOXの取扱説明書(2012年版・2017年版)には締め付けトルク108 N・m(11 kgf・m)と書かれています。JAFは、無理に締め付けるとボルトが破損してしまう場合があるので、取扱説明書に記載されている規定のトルクで締めるよう案内しています。
ホイールナットの締め直しは、どれくらいで必要ですか?
くるみちの整備士は、1万キロを目安にしています。雪国のように季節ごとにタイヤを替える場合は、そのたびに付け外しをするので、そこまで気にならないという見方です。これは整備の現場の目安で、公的な基準ではありません。車の取扱説明書に指定があれば、そちらに従ってください。
この記事の内容は2026年9月14日に公式の情報で確認したものです。制度や各社の案内は変わることがあります。また、車種や状況によって扱いが異なる場合があります。判断される前に、公式の案内やお車の取扱説明書で最新の内容をご確認ください。



