車の維持費は年間いくら?「決まっている額」と「人によって変わる額」を分けて考える【2026年9月】

この記事の要点
- 維持費は「決まっている額」と「人によって変わる額」に分けて考えます。「年◯万円」という平均値は、たいてい当てはまりません
- 決まっている額は軽で年約23,900円、普通車(1.5L・1.5t以下)で年約52,700円。ただし登録した時期で変わります
- 変わる額(駐車場・任意保険・ガソリン・整備)が大半です。駐車場代は自宅なら0円なので、平均値の話が成り立ちません
結論:「年◯万円」より、まず決まっている額を知る
維持費の大半は、住んでいる場所と乗り方で何倍も変わります。だから2つに分けます。
| 中身 | 誰でも同じか | |
|---|---|---|
| 決まっている額 | 自動車税・重量税・自賠責・検査手数料 | ✅ 同じ(車の種類で決まる) |
| 変わる額 | 駐車場・任意保険・ガソリン・整備 | ❌ 人によって何倍も違う |
決まっている額は、公式の税額表から1円まで出せます。まずそこを押さえて、残りは自分の数字を足す。それがいちばん確かです。
決まっている額(1年あたり)
ここは公式の税額表から1円まで出せます。車の種類で決まる部分です。
車検は2年に1回なので、2年分の費用は半分にして1年あたりに直しています。
2026年4月1日から名前が変わりました。 「自動車税種別割」は「自動車税」に、「軽自動車税種別割」は「軽自動車税」になっています。 環境性能割という税が廃止されたことに伴うものです。古い記事では「種別割」と書かれていることがあります。
軽自動車
| 金額 | 1年あたり | |
|---|---|---|
| 軽自動車税 | 10,800円/年 | 10,800円 |
| 自動車重量税 | 6,600円/2年 | 3,300円 |
| 自賠責保険料 | 17,540円/24か月 | 8,770円 |
| 検査手数料 | 2,100円/2年 | 1,050円 |
| 合計 | 約23,900円 |
普通車(1.0〜1.5リットル・車両重量1.5トン以下)
| 金額 | 1年あたり | |
|---|---|---|
| 自動車税 | 30,500円/年 | 30,500円 |
| 自動車重量税 | 24,600円/2年 | 12,300円 |
| 自賠責保険料 | 17,650円/24か月 | 8,825円 |
| 検査手数料 | 2,100円/2年 | 1,050円 |
| 合計 | 約52,700円 |
登録時期の条件上の30,500円は2019年10月1日以後に初めて登録した車の額です。それより前に登録した車は34,500円で、合計は約56,700円になります。車検証の「初度登録年月」で分かれます。
この表の前提いずれもエコカー減税の対象外で、初度登録から13年たっていない場合の額です。検査手数料は指定整備工場(民間車検場)に頼んだ場合で、受け方によって変わります。自動車税は都道府県が、軽自動車税は市区町村が定めます(この記事は東京都と名古屋市の公表額)。
軽と普通車の差は年に約2万9千円です。「軽は維持費が安い」と言われる中身は、ほとんどがこの税金の差です。
これで全部じゃないんですよね?
ここは「誰が乗っても同じ」ところだけです。実際の支払いはここに駐車場代とか保険とかが乗ってきますよ。
じゃあ結局いくらなんですか?
それが、住んでる場所と走る距離で全然違うんです。だから決まってる分だけ先に出して、あとはご自分の数字を足すのがいちばん早いですね。
変わる額(ここが大半)
駐車場代・任意保険料・ガソリン代・整備代。金額の大きい順に並べます。
駐車場代
地域差がいちばん大きい費用です。自宅に停められるなら0円で、この一点で平均値の話が成り立たなくなります。
都市部の月極と、地方で自宅に停められる場合とでは、年に何十万円も変わります。
任意保険料
年齢・等級・車種・使い方で変わります。 同じ車でも人によって何倍も違います。
車の型式ごとに型式別料率クラスという区分があり、毎年見直されます。自分の車のクラスは損害保険料率算出機構の検索で調べられます。
等級は、事故で保険を使うと下がり、保険料が元に戻るまで年数がかかります。使うか自腹で直すかの考え方は保険を使うか、自腹で直すかにまとめました。
このサイトでは、どの保険会社がよいという案内はしません。判断の材料だけをお渡しします。
ガソリン代
走る距離で決まります。 値段は動くので、まずリットル数で出してください。
年間の走行距離 ÷ 燃費(km/L)= 1年に使うリットル数
年10,000km・燃費15km/Lなら、約667リットルです。ここに自分がいつも入れている1リットルの値段を掛けます。
走行距離は、車検証の記録か走行距離計で分かります。
整備代・消耗品
タイヤ・バッテリー・ワイパー・オイル。何年かに一度、まとまった額が出ます。
金額の条件「年いくら」という数字は、このサイトでは出しません。車種・走行距離・乗り方で違いすぎるためです。
車検のときに「この先2年で、ほかに何が来そうですか」と聞いてください。現場の人はだいたい答えられます。
ただし、決まっている額も変わることがあります
「決まっている」と書きましたが、年式と制度で動きます。
| いつ | 何が変わるか |
|---|---|
| 13年を超えたとき | 自動車税と重量税が上がる。軽で年6,500円ほど、普通車で年1万円ほど |
| 2026年11月1日から | 自賠責保険料が上がる(自家用乗用車で910円、軽で1,120円。詳しく) |
13年超の詳しい額は13年を超えた車、車検を通す?手放す?にまとめました。
今日できること:紙1枚に書き出す
決まっている額は上の表から写すだけです。残りを埋めれば、平均値より正確な数字になります。
| 1年あたり | |
|---|---|
| 決まっている額(上の表) | 約23,900円 or 約52,700円 |
| 駐車場代(月額×12) | 円 |
| 任意保険料(年払いの額) | 円 |
| ガソリン代(リットル数×単価) | 円 |
| 整備・消耗品(次の車検の見積もりを12で割る) | 円 |
| 合計 | 円 |
これが、あなたの車の1年分です。平均値より、この紙のほうが正確です。
これから買う方は、買うときの総額も見ておいてください。 中古車の広告に出ている「支払総額」に入っていない費用は中古車の「支払総額」に入っていない費用にまとめました。
カーリースを考えている方は、この表とリースの月額×12を並べてみてください。何が月額に入っていて、何が入っていないかはカーリースの「コミコミ」に入っていないものにまとめました。
整備・消耗品のうち、まとまった額になりやすいのがタイヤです。冬用は夏用と交換の基準が違うため、同じ年数では考えられません。冬タイヤは「溝が半分」で終わりですにまとめました。
この記事の情報について
公開情報から引いた部分
2026年9月3日に、金額を1つずつ取り直しました。
- 軽自動車税(7,200円/10,800円/13年超12,900円):名古屋市「軽自動車税の税率(年額)」。一致しました
- 自動車税(2019年10月1日以後の登録で1.0〜1.5リットル30,500円/それ以前は34,500円):東京都主税局「自動車税」。 この日で、表の数字を34,500円から30,500円に直しました。登録した時期で分かれることを書いていませんでした
- 自賠責保険料(軽17,540円/普通車17,650円):損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」 の料率表そのもの(PDF)。一致しました
- 検査手数料(2,100円):国土交通省「登録・検査手数料一覧表」(令和8年4月1日現在)。一致しました
- 軽自動車の重量税(6,600円):軽自動車検査協会「継続検査(車検)」。一致しました
- 普通車の重量税(24,600円):国土交通省 次回自動車重量税額照会サービス。 国土交通省は普通車の重量税を一覧表の形では公開していません(1台ずつ調べる形)。この数字だけは公式の一覧で裏を取れていません
- 型式別料率クラスの仕組み:損害保険料率算出機構「型式別料率クラス検索」
確かめていないこと
- 駐車場代・任意保険料・ガソリン代・整備代の具体的な金額。住む場所と乗り方で大きく変わるため、この記事では金額を書いていません
- 自動車税の税額は都道府県が定めます。この記事は東京都の公表額を参照しています
- 軽自動車税の税率は市区町村が定めます。この記事は名古屋市の公表額を参照しています
- 普通車の重量税の一覧表。国土交通省が一覧の形で出していないため、公式の表と突き合わせられていません。自分の車の額は照会サービスで確かめてください(軽自動車は確認済みです)
よくある質問
車の維持費は年間いくらですか?
誰でも同じになる「決まっている額」は、軽自動車で年約23,900円、車両重量1.5トン以下の普通車(1.0〜1.5リットル)で年約52,700円です。2019年10月1日以後に初めて登録した車の自動車税で計算しています。それ以前に登録した車は自動車税が4,000円高く、合計は約56,700円になります。税金と自賠責保険料と検査手数料を合わせた額を1年あたりに直したものです。これに任意保険料・ガソリン代・駐車場代・整備代が足されますが、そこは人によって大きく変わります。
「維持費は年30万円」のような数字はあてになりますか?
参考程度にとどめてください。維持費の大半は駐車場代・ガソリン代・任意保険料で、これらは住んでいる場所・走る距離・年齢や等級で何倍も変わります。平均に自分を当てはめても、実際の額とは合わないことが多いです。
軽自動車と普通車で、決まっている額はどれくらい違いますか?
年に約2万9千円、軽自動車のほうが安くなります(約23,900円と約52,700円)。差の大部分は自動車税と自動車重量税です。ただし、これは決まっている部分だけの差です。任意保険料やガソリン代を含めると差はもっと広がります。
軽自動車税はいくらですか?
四輪の自家用乗用車で年10,800円です。2015年3月31日までに最初の検査を受けた車は7,200円、最初の検査から13年を超えた車は12,900円になります。
維持費を下げるには何から見直せばいいですか?
決まっている額は下がりません。下がるのは、駐車場代・任意保険料・ガソリン代・整備代のほうです。金額の大きい順に見ると、多くの場合は駐車場代と任意保険料から見直すことになります。
この記事の金額・条件は2026年9月3日に公式サイトで確認したものです。制度の改定や各社の都合で変わります。お申し込みやお手続きの前に、公式サイトや契約書で最新の内容を必ずご確認ください。



